TDKは7月29日、自動車の急速な安全性能、およびICT機能の進化に貢献するべく、車載向け3端子貫通フィルタを発表した。
近年、自動車はエレクトロニクス化が進み、"走る・曲がる・止まる"という自動車の基本性能に関わる用途に加え、"安全"に関わる衝突防止を目的とした画像認識技術を有する車載カメラや、GHz帯域のレーダの搭載が増加している。そのため、半導体の動作周波数も高速化され、それにより発生する伝導ノイズ・輻射ノイズの対策部品のニーズも高まっている。
そこで今回、その対策ソリューションの1つとして、車載に対応できる高信頼性を有する3端子貫通フィルタを提案したという。これまで、蓄積された車載MLCCの設計技術を、EMC対策部品として実績のある3端子貫通フィルタに応用した。また、125℃保証に加え、定格電流10Aの大電流に対応した製品もラインアップしている。さらに、AEC-Q200を保証水準のベースとしているのに加え、ユーザーの各種要望にも対応するとしている。この他、22pF~1μFと幅広い静電容量範囲も有している。
なお、サンプル価格は10~40円。生産拠点は秋田地区で、2015年1月より月産2000万個で生産を開始する予定。