東京ガスは7月28日、東京都江東区の豊洲埠頭地区で熱と電気を効率的に供給する「スマートエネルギーネットワーク」を構築するため、東京ガス用地開発が所有する区域4でスマートエネルギーセンターの建設に着工したと発表した。
同社が、都市再開発地域で「スマートエネルギーネットワーク」を構築するのは、田町駅東口北地区に続いて2例目となる。
豊洲埠頭地区に構築する「スマートエネルギーネットワーク」においては、エネルギー供給と防災性向上の核となるスマートエネルギーセンターを設立するとともに、ICTを活用し、リアルタイムの需要情報などからプラント内の機器などを最適に制御するシステム(SENEMS)を導入することで、豊洲新市場(区域5・6・7)や区域4への効率的なエネルギー(熱と電気)供給を計画している。
東京ガスは、スマートエネルギーネットワークを構築することで、スマートエネルギーネットワークを構築しない場合に比べ、CO2排出量を約4~5割削減するとともに、地域のエネルギーセキュリティの向上を目指す。
具体的には、着工したスマートエネルギーセンターに、火力平均発電効率を上回る大型高効率ガスエンジンコージェネレーションシステム(7MW級)や、ガスの供給圧力を利用して発電を行うガス圧力差発電を導入することで環境性の向上を図る。
また、コージェネレーションシステムにブラックアウトスタート(BOS)仕様を採用、電力の自営線を敷設、災害に強い中圧ガス導管を活用し、停電時でも熱と電気の供給継続を可能とすることで、地域の防災性の向上を図る。