古河電工グループのKANZACCは、耐熱性、はんだ付け性が良好なすず系特殊めっき「アンカーFour」を開発したと発表した。
電子部品は、リードフレーム上にそれぞれの部品をエポキシ樹脂などで外装して作られ、面実装の部品はリードフレームをL型などに曲げ、配線基板にはんだ付けする電極を配置している。また、リードフレームは、はんだ付けがし易いようにすずめっきや貴金属めっきなどが施されることが一般的である。特に、耐熱性が必要な部品の場合には、熱劣化によるすず皮膜の性能低下が避けられないために、貴金属をめっきするケースがある。
今回、すず皮膜の熱劣化を改善したすずをベースとしたすず系特殊めっきを開発した。高温環境下による劣化がなく、貴金属系めっき皮膜と比較するとコスト低減が図れるめっき皮膜となっている。同社では、2014年下期を目途にこのすず系特殊めっきを実現化し、2015年度の売上高は1億円を見込んでいるとコメントしている。