産業革新機構(INCJ)は7月25日、構造的に緩まないネジの事業化を行うNejiLawに対し、7億円を上限とする出資を行うことを発表した。また、三菱UFJキャピタルが運用するファンドもNejiLawに出資を行っている。

NejiLawは、従来のネジの緩み止め原理である圧接摩擦力に依存しない、構造的に緩まない「L/Rネジ」を開発したベンチャー企業で、小型のL/Rネジに関する量産システムも開発している。2011年に東京都ベンチャー技術大賞を受賞しており、2012年には戦略的基盤技術高度化支援事業に採択された。

同社は現在、研削工具・ネジ量産用金型大手のオーエスジーと共同開発を行っている。またこのほど、産業界でのニーズが多い中型のL/Rボルトを対象とした量産システムの開発に関し、IHIと共同研究を行う契約を締結したという。

今後については、自社での製造販売だけでなく、ライセンス供与や、製品・分野ごとの共同事業運営も視野に入れて、緩まないネジを含む締結分野全体のイノベーションを目指すとしている。

INCJはNejiLawに対して、今後の開発や事業推進に要する資金を提供するほか、社外取締役の派遣、事業開発体制の強化、事業パートナーとの提携支援といった経営的なサポートも行う。