サイオステクノロジーは、Amazon Elastic Compute Cloud(以下、Amazon EC2)においてリージョンをまたいだクラスタ構成が可能になる機能、クラウドに対応した新機能を搭載したLinux用HAクラスタ・ソフトウェアの最新版「LifeKeeper for Linux ver.8.3」を7月28日より提供開始すると発表した。

Amazon EC2クロスリージョンでのクラスタ構成例

同製品は、AWSの東京リージョン内にある複数のアベイラビリティーゾーン間では可能だったAmazon EC2のHAクラスタ構成に加え、地理的に離れたリージョン間(米国、欧州、シンガポール、シドニー、サンパウロ、東京)でもHAクラスタ構成を構築することが可能になった。

これにより、1つのリージョン全体が影響を受けるような大規模障害が発生した際も、完全に独立した別のリージョンでのシステム稼働に切り替えることができ、システムのダウンタイムを最小限に抑え、サービスを継続できるようになる。

Amazon EC2に加え、LifeKeeper認定クラウドとして新たに「FUJITSU Cloud IaaS Trusted Public S5」および「ニフティクラウド」を追加した。これらは、各パブリッククラウド事業者と共同で技術検証を実施し、技術情報を公開している。

そのほか、同製品では、セゾン情報システムズのファイル転送ツール「HULFT(ハルフト)」やオラクルの「Oracle UEK(Unbreakable Enterprise Kernel)」にも対応した。

HULFTの高可用性システムの構築には、これまでユーザー側でスクリプトを作成していたが、「HULFT/ HULFT HUB Recovery Kit」によって、GUIベースでそれらの設定が可能になった。

同製品は、従来の価格モデルに加え、クラウドでの利用に最適なサブスクリプションモデルでの提供も開始する予定で、年間サブスクリプション価格は、1サーバ当たり34万8,000円からとなっている。