ファイルメーカーは、iPadとFileMaker Goを用いたFileMakerプラットフォームの導入事例を発表した。

事例は、福島県いわき市の介護老人保健施設サンライフゆもとが、FileMakerプラットフォームを用いて開発した「在宅復帰支援シミュレーター」の導入成果で、在宅復帰率を15%から40%超への向上に寄与したというもの。同社Webサイトで紹介している。

サンライフゆもとは、福島県第1号の老人保健施設として1988年に開設された施設で、医師・看護師、介護福祉士、理学・作業療法士、栄養管理士など専門家が高齢者の医療、看護、介護、リハビリテーションなどを地域に提供している。「在宅復帰支援シミュレーター」は、"在宅重視・自立支援"を勧めるためのプログラムとして、サンライフゆもとが、開発した成果物でFileMakerプラットフォームで動作する。ホストされているFileMaker ServerにWi-Fiで接続、施設入所者の基本情報や各専門士からの評価をiPadで把握できる。

費用の自動計算やリハビリの様子も動画や写真で確認でき、家族と一緒に介護に取り組めるシステムで、Webサイトでは、それまで15~17%だった在宅復帰率が導入後にコンスタントに40%を越えていった様子がつぶさに紹介してある。

FileMakerプラットフォームは、ノンプログラミングで画面を作成、デザインと機能を備えたデータベースを提供できるFileMaker Pro、インストールや各種設定など手軽な操作ながら、堅牢なサーバーを構築できるFileMaker Server、iPadやiPhoneでFileMakerソリューションを実行させるFileMaker Goから成り立ち、iPadやiPhoneで使える柔軟なシステムを開発することが可能になる。

「在宅復帰支援シミュレーター」のユーザーインタフェース。サービス内容と日数を入力すると自己負担額がいくらになるのかも自動計算。リハビリの様子なども動画で確認できる。(同社Webサイトより)