Novartis Pharmaグループのアイケア事業部門を担うAlconの日本法人である日本アルコンは7月22日、白内障手術装置「CENTURION VISION SYSTEM」を発表した。価格は2580万円(税別)。
従来の白内障手術では、灌流液を注入するボトルを高い位置に吊るし、ボトルを上下させて重力を変えることで手術中の眼内圧をコントロールしていたが、瞬時に灌流液の量や灌流圧を変化させることはできなかった。同製品は、独自のActive Fluidicsテクノロジーを採用、灌流バッグを本体内部の2枚のプレート間に設置し、手術装置本体が検知した流体の変化に応じて、灌流バッグを加圧減圧することで、灌流圧を調整し、手術中の眼内空間を安定的に確保する。これにより、手術中の眼内圧変動が低減され、手術医が設定した適切な眼内圧を維持することで、手術の安全性が向上するとしている。
また、ソフトウェアやチップなどのデザインを改良し、独自の超音波発振機能であるOZil、トーショナルフェイコ(横方向の超音波発振)のパフォーマンスを向上させることに成功した。これにより、水晶体破砕効率が向上するとともに、切開創付近の摩擦による温度上昇を抑え、創口熱傷の発生リスクも低減する。さらに、将来的なアップグレードにも対応可能なプラットフォームを採用する他、Applied Integrationを採用したことで、手術診断機や顕微鏡をはじめとする複数の白内障手術関連技術とシームレスに統合し、さらに快適な白内障手術システムを構築できる。