米Webroot CMO デヴィッド・ダンカン氏

インターネットセキュリティ企業のウェブルートは7月14日、米国本社から CMO(Chief Marketing Officer)であるデヴィッド・ダンカン氏を招いて、事業戦略説明会を開催した。

同氏は冒頭、「ウェブルート自体はそれほど知られていないが、Palo Alto Networks、F5、Cisco、RSAもウェブルートのテクノロジーを製品の中で活用している。最近は標的型攻撃の台頭により、高速なセキュリティが求められており、ウェブブルートは数年前、クラウドソリューションのプロバイダに転換している。すでに世界に有数の金融機関がウェブルートのセキュリティ製品を利用している。ウェブルートの製品の特徴は軽快で、マシンパワースローダウンさせないことだ。日本はこれまでも堅調な成長しているが、今後は対前年度比で100%の成長をしてほしいと思っている」と挨拶。

ウェブルート マーケティング部 シニアマネージャー 吉田一貫氏

日本法人の戦略については、ウェブルート マーケティング部 シニアマネージャー 吉田一貫氏が説明。同氏は2014年度のフォーカスエリアとして、テクノロジー、パートナー、コンシューマを挙げた。

テクノロジーでは、先進的な技術を持っている同社製品の強みを生かし、先進技術を使ったソリューションを企業に提供していくという。具体的は、BrightCloudセキュリティサービスやオンラインバンキングソリューションに注力するという。

BrightCloudセキュリティサービス

パートナーでは、互いにWin-Winの関係を築くため、製品の売り切りではなく、導入後のメンテナンス、運用業務のアウトソーシング業務も請け負えるよう、Managed Serviceビジネスの推進による新たな事業機会の創出を図るほか、パートナーがビジネスを簡単に行えるよう支援するため、さまざまな情報提供を行うパートナー支援プログラムを立ち上げる。

パートナー戦略

そしてコンシューマでは、知名度を上げるため、ゲームユーザー向けの製品「アンチウイルス for ゲーマー」を新たに投入するほか、家電量販店への展開を強化し、今後2-3年でシェア10%を目指すという。

コンシューマ戦略

家電量販店での展開について吉田氏は、「日本の家電量販店は競争が厳しく、(シェア10%が)簡単にできるとは思っていない。我々は慎重に検討している。まずは、パワーユーザーなどセグメントを特定して評判を立ち上げ、それを横展開していくことを考えている。また、オンラインなどさまざまなメディアを使いながらやっていく。家電量販店はさまざまな店舗があり店舗数も異なるので、すべてやるのではなく、フォーカスしながら確実に攻めていきたい」と述べた。

今後「アンチウイルス for ゲーマー」を新たに投入(画面一番右)

なお同社は、2005年から国内でコンシューマビジネスを開始。2012年かはら法人向けソリューションを提供している。現状はコンシューマビジネスの売上比重が大きいが、吉田氏は、「将来は50:50に持っていきたい」とビジネス市場をより強化する姿勢を示した。