日本マイクロソフトは7月13日、Windows向けのジェスチャー入力装置の最新版「Kinect for Windows v2 センサー」のオープンβ版を提供開始したと発表した。
Kinectは、米マイクロソフトが開発した人の動きや声などをとらえるジェスチャー入力装置。2010年に「コントローラーを必要としない、まったく新しいゲームシステム」として家庭用ゲーム機Xbox 360向けに発売され、2012年にWindows向け「Kinect for Windows」が登場した。
Kinect for Windows v2 センサーは、認識精度や処理能力の向上を図ったことが特徴。環境音の中から会話音声を認識する騒音分離機能を備えた指向性マイクアレイと高解像度カラーカメラ、物体や人に投射された光子の反射時間を計測する「Time-of-Flightテクノロジー」を搭載したことで、対象物の認識精度が飛躍的に向上したという。
また、骨格追跡技術 指先を含めた25カ所の体の部位を追跡(現行センサーは20カ所)できるようになったほか、6体を同時に追跡(現行センサーは4体)することも可能となった。
さらに、アクティブ IR(赤外線)の実装したことで多様な環境下での動作が可能になった。アクティブ IRは「音声」「深度」「カラー」に続く4番目のセンシング機能で、これを利用して現実世界のライティング環境に左右される事なく、顔の特徴や手の位置を捉えることができるという。
日本マイクロソフトは、追跡機能の向上によって体の細かい動きが重要となるリハビリテーションやフィットネス、多くの人が行き交う公共の場などで新しいソリューションを提供できる可能性が大きく広がるとしている。
Kinect for Windows v2 センサーのオープンβ版の価格は1万9980円(税別)。オンラインストアのMicrosoft Storeより数量限定で販売する。日本マイクロソフトによると、しばらくの間は現行機種の「Kinect for Windows センサー」も併売するとしている。
なお、同社ブログではKinectを活用した導入事例を公開している。