日立INSソフトウェアは7月15日、BI(Business Intelligence)環境を実現する「Qlik View」において、日立製作所の高速データアクセス基盤「Hitachi Advanced Data Binder プラットフォーム」に対応し、ビッグデータを短時間で分析・可視化するソリューションの提供を8月から開始すると発表した。
Hitachi Advanced Data Binder プラットフォームとQlikViewの組み合わせにより、各業種・業態の顧客が保有するビッグデータを分析し見やすい形で表示することが可能となる。
Hitachi Advanced Data Binder プラットフォームは、非順序型実行原理を採用することで、従来の日立製データベース比約100倍の検索性能を実現。データマート(中間集約データベース)の削減とデータ発生から分析までの時間を短縮することで、データ利活用を促進するほか、企業のシステム導入コストを低減することも可能だ。
連想型インメモリBIプラットフォーム「QlikView」は、分析者自身の発想や疑問に基づいて分析を行うセルフサービス型BI。QlikTechが開発したインメモリ技術・連想技術を利用するほか、外部データソースと直接連携するDirect Discovery機能により、メモリ容量を超えるビッグデータに対してもQlikViewでの分析者の思考に基づいた分析を実現する。
今回提供を開始するソリューションでは、Hitachi Advanced Data Binder プラットフォームとQlikViewを組み合わせたシステム検証の結果、ビッグデータ分析に適したソリューションの提供が可能になったという。
日立INSソフトウェアは、同ソリューションの導入例としてヘルスケア分野と製造業分野を挙げている。ヘルスケア分野では、「医療費適正化に向けた分析を、地域単位だけでなく、日本全国から都道府県単位、事業所単位、個人単位まで、より幅広い範囲の視点で集計や分析」を実現するとし、製造業分野では、「従来は一定の期間でしか実現できなかった商品の販売分析を、 より長期間の商品ライフサイクル全体で分析」することを可能にするとしている。
なお、同社は今後BIの分野に注力し、2015年度にはビッグデータ関連事業の売上高10億円を目指す。