Infineon Technologiesは、2つのパワーMOSFETとドライバIC、電流、温度検知機能を薄型パッケージに集積したパワーステージデバイス「DrBlade 2.0(TDA21320)」および「DrBlade 2.1(TDA21321)」を発表した。
同製品を使用することで、サーバ/データ通信アプリケーション分野の厳しいパワーデンシティに対応しつつ、設計期間を短縮できる。具体的には、小型、高効率で、放熱性を強化したMOSFET、および最新のドライバ技術が採用されている。また、高精度な電流、温度検知保護機能により、システムの堅牢性と信頼性が向上している。さらに、パワーステージのピーク効率が95%以上に達していることで、システム性能は向上し、電力損失が大幅に抑えられ、冷却要件も軽減されている。この他、ガルバニック/ラミネート工程を採用し、パッケージのフットプリントと高さの大幅な縮小、寄生抵抗、およびインダクタンスの低減、放熱性の向上を実現している。これらにより、サーバ/データ通信アプリケーションでは、動作時のエネルギーコストの低減と、これに伴う、総所有コスト(Total Cost of Ownership:TCO)の改善によって、メリットを享受できるとしている。
同社では、「DrBlade 2」と第4世代デジタルコントローラICを組み合わせた、包括的な高性能DC/DCコンバータソリューションを提供する。同ソリューションは、RoHS 2016に準拠しており、100%鉛フリーである。また、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を採用しており、コントローラのパラメータをプログラミングして、動作時の電圧レギュレーションの微調整を行うことができる。コントローラのすべてのパラメータは、不揮発性メモリに保存されたファームウェア経由で設定される。I2CバスおよびPMBus経由でのアクセスが可能なため、動作の中断なしに、すべてのパラメータをリアルタイムで調整できる。
なお、「DrBlade 2」のパッケージは6.6mm×4.5mm×0.6mmサイズのWIQFN-38。デジタルコントローラは40/48ピンVQFN。「DrBlade 2」は、サンプル出荷が開始されており、量産出荷は6月末の予定。デジタルコントローラは量産出荷中。