日本のサブカルチャーとして、世界的にも確固たる位置を築いているアニメ。近年ではクールジャパンとして海外にも大々的に広めようという動きもありますよね。クリエイティブチャンネルでは、アニメに登場するロボットに関する質問や各人の好みを聞く質問など、さまざまな角度からこのカルチャーにまつわるアンケートを行ってきましたが、今回は初心に戻って「日本のアニメ」そのものの印象を尋ねてみることにしました。
日本在住の外国人20名に質問した「日本のアニメをどう思いますか?」、さてどんな回答が飛び出すでしょうか。
■テーマがさまざまでどんな人でも好みの物が見つけられると思いますが、最近はオリジナルの作品が少なくなったと思います。(フランス/30代後半/男性)
■昔の作品のほうが面白いです。(アメリカ/30代後半/男性)
■好きですが、この数年間は面白い物が少なくなったと思います(イタリア/30代後半/女性)
■子どもの頃に「ハイジ」や「キャプテンフューチャー」などを好きで見ていましたが、日本の物とは知りませんでした。「ポケモン」はデザインがかわいいですが、ストーリーはあまり面白いと思いません。(ドイツ/30代後半/男性)
■子供時代のよい思い出です。(スペイン/30代後半/男性)
意外に多かったのが、昔と今の作品を比較したもの。回答者が見事に30代後半に固まっているのが面白い所ですが、彼らに恐らくなじみ深いであろう「世界名作劇場」シリーズや東映系などの作品と比べると、今のアニメは少し萌え寄りになりすぎているのかも…!? また、日本の作品とは知らずに見ていたという人もいるのが興味深いところです。そんな「キャプテンフューチャー」は「未来少年コナン」の次にNHKが制作した作品。ドイツほかの欧米やアジア、南米などで広く放送されました。
■たまに考えさせるものがある。(シリア/30代前半/男性)
■道徳が入っていてよい。(インドネシア/30代前半/女性)
■かわいい。内容も有意義なものが多い。(ベトナム/30代前半/女性)
■レベルが高い。(韓国/40代後半/男性)
■大人向け。(トルコ/20代後半/女性)
■完成度が高く大人も楽しめる。(スリランカ/50代後半/男性)
■伝えたいことがわかりやすくよいと思う。おもしろい。(ブラジル/50代前半/女性)
■ほとんど見ませんが、ジブリ関連はすてきです。(スウェーデン/40代後半/女性)
大人も見られるレベルの高さがある、有意義な内容の物が多いという好評価が実は半分以上。「道徳が入っている」という回答が示すように、教訓や考えさせる問題定義が含まれた作品が多いのは日本のアニメの特徴でしょう。スタジオジブリの作品もそうですよね。また、別の文化的な側面を描きこんだ作品もあり、何度も繰り返し見たり、そのたびに新たな発見ができたりする奥深さも魅力のひとつだと言えます。
■面白いものが多いですが、たくさん見ると飽きてしまいます。(ポーランド/20代後半/女性)
■ゲームの数が多すぎます。(中国/30代前半/女性)
■少し興味がありますが、相当暇でないと見ません。(オーストラリア/40代前半/男性)
本当に多くのアニメが放送されている日本。あるサイトによれば、2013年は1年に170本弱のアニメ作品が放送されたそうです。これだけの数から出てくるのですから、人気作品と呼ばれる作品は面白くないわけがないとも言えます。ただあまりの作品数に圧倒される人はもちろんいるでしょうし、そこから自分に合った作品に出会うのは至難のワザ。確かに、少し興味があっても時間がなければ踏み込みにくい分野なのかもしれません。
■かわいいです。(インドネシア/30代後半/男性)
■面白い。(イギリス/40代後半/男性)
■面白い。(ペルー/40代後半/男性)
キャラクターのかわいさやストーリーの面白さは、言葉がわからなくてもなんとなく伝わるもの。日本人でも海外旅行に行った際、アニメのチャンネルに合わせる人もいるのでは(筆者はそうです)。もともとは子どものための作品ですが、目だけで楽しめるかわいさや面白さって心を自然になごませる力を持っているから不思議ですよね。
■興味ありません。(ロシア/20代後半/女性)
これはもう仕方がないですね! 個々の趣味嗜好もありますから…。
「昔の作品が面白かった」という回答の多さに、日本のアニメの歴史の長さを感じた今回。また、多くの回答者が、作品のストーリーや内容も含めた上でよい評価をしていたのがとても印象的でした。作品数は今後も増える一方の様子。もしかすると、来年あたりには外国人へのおすすめアニメランキングなどができたりするかも!? なんにせよ、日本のアニメを楽しめる人がもっと増えるといいですね。