明治大学米沢嘉博記念図書館は、企画展「文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞記念展 『昭和元禄 落語心中』と雲田はるこ ~落語に行こうぜ!~」を開催している。会期は9月28日まで(火・水・木休館、ただし祝日の場合は開館/11月1日、12月27日~1月5日、1月17日は休館)。開館時間は月・金が14:00~20:00、土・日・祝は12:00~18:00。入場無料。
同展は、2010年に「ITAN」創刊零号にて連載開始された雲田はるこの落語マンガ「昭和元禄落語心中」が第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門 優秀賞を受賞したことを記念して行われているもので、同作品の原画、およびデジタル原画の出力とデジタル機器による展示を行う。雲田は「作中での落語シーンから、噺の見所をあえて外してみたりしています。それで本物の落語の続きを見たくなって、生の落語を聞きに行って頂けたらなと思っております」と語っており、同館ではこうした作家の精神と作品のコンセプトを引き継ぎ、落語会に行きたくなる展示およびイベントを構成しているとのことだ。
また、同作品のほか、「雲田はるこのもうひとつの世界」と題し、単行本「いとしの猫っ毛」、「窓辺の君」、「野ばら」、雑誌「on BLUE」掲載作品などのボーイズラブ作品に関しても、原画および関連書籍を公開。それに加えて、「舟を編む」の挿絵をはじめとした、雲田担当の書籍表紙やイラスト・カット原画、カラーイラストの制作風景を納めた動画の上映、さらには雲田の幼少期のイラストなども展示されるなど、作家・雲田はるこの作品を総覧できる機会ともなっている。
そのほか、期間中には計4回の展示替えを行い、現在は第2期(7月11日~8月4日)の展示を実施中。第3期は8月7日~9月8日、第4期は9月12日~9月28日。なお、期間中は金田淳子ら雲田マンガ好きの"マンガ通女子"3人によるトークショーや、雲田が推薦する気鋭落語家・桂まん我による落語の上演&トークショーも開催される。どちらも参加費は無料。詳細については同展のWebページを参照してほしい。