ブイ・テクノロジーは7月9日、タッチセンサ製造にかかる時間やコストを削減できる新たなタッチセンサ製造技術をInnoluxおよびアルバックと共同で開発し、試作タッチセンサ「V-Touch」の開発に成功したと発表した。

従来のタッチセンサ製造技術は、ガラスやフィルムで作られたタッチセンサをディスプレイに外付けすることでタッチパネルディスプレイを作り上げるが、今回開発された技術は、数十~数百nm厚でタッチセンサをディスプレイ上に直接スパッタリングすることで形成するというもの。このため、タッチパネルディスプレイの厚みがほぼディスプレイの厚みとなり、露光やエッチングを省くことで低コスト化を図りながらも薄く透過率の高いタッチパネルディスプレイを実現できるようになる。

なおブイ・テクノロジーでは、今後、「V-Touch」の製造請負会社の設立に向けた調整を進めていくとしており、2015年3月期中の製品化ならびに営業開始を目指すとしている。

「V-Touch」の構造例(左)とフォトリソ工程を用いないセンサパターン形成(右)。FHMは、高精細でパターン位置精度±1.5μmを実現したハイブリッドメタルマスクのことを指す