米Lam Researchは7月7日(米国時間)、3D NANDメモリセルの形成において、重要な3工程に対応するスタック蒸着装置「VECTOR Q Strata」、垂直チャネルエッチング装置「2300 Flex F Series」、およびタングステンワードライン蒸着装置「ALTUS Max ICEFill」を発表した。
スタック蒸着装置「VECTOR Q Strata PECVD(プラズマ拡張化学気相成長法)」は多層膜スタックの蒸着プロセスに使用される。酸化物/窒化物(ONON)および酸化物/ポリシリコン(OPOP)膜スタック蒸着の両方を実施できる他、複合エラーの回避に必要な、スムーズで均等な膜を蒸着するために、システムの整合チェンバは、優れた欠陥率、膜応力およびウェハボウパフォーマンスを提供する。さらに、これらのスタックする層数は増加し続けており、プロセスコストが高いため、生産性が重要になっていることから、同装置では、業界トップクラスの生産性と高スループットを実現している。
垂直チャネルエッチング装置「2300 Flex F Series」は、膜のペアのスタックが蒸着された後、スタック中に垂直のチャネルを作成するために使用される。新システムでは、歪みや側面の損傷を最小限に抑え、ウェハ全体のエッチングプロファイルの均一性を厳しく制御しながら、高いアスペクト比の構造中にエッチングできる。また、わずかな偏差によりセルごとのチャネル寸法が違ってしまい、デバイスパフォーマンス変動が起きることがあるので、同機能は重要となる。エネルギーモジュールの付いたプロプライエタリな高イオンエネルギー源により実現しているという。
タングステンワードライン蒸着装置「ALTUS Max ICEFill」は、幾何学的に複雑な3D NANDワードラインを空隙なしに充填して、変動を制御する。独自の充填技法を使用し、内側から外側への原子層堆積(ALD)プロセスで、タングステンワードラインを作成する。ICEFillプロセスでは、側面(水平)ラインを空隙なしに完全に充填しながら、同時に垂直チャネルエリアの蒸着を最小化する。その結果、電気性能と歩留りの両方が拡大するとしている。