STMicroelectronicsは7月9日、クラウドシステムの電力効率を向上させるデジタルパワーマイコン「STM32F334」を発表した。

同製品は、デジタル電源制御に必要な機能を1チップ化しているため、データセンターにおける、マルチフェーズインタリーブやLLC共振コンバータなどの電力効率の高い電源のデジタル制御への移行を簡略化する。さらに、217psの高精度、高分解能タイマは高い電力効率と同時に、超高速コンパレータと連動して、保護機能を実現する。そのため、デジタル電源の効果を最大化し、クラウドの電力効率を向上させるとともに、安全・安定な電力供給に貢献する。

また、エントリレベルでPWM分解能が7nsの「STM32F301」と完全なピン配置、ソフトウェアの互換性があるため、単一の開発プラットフォームを使用できるという大きなメリットを有する。この他、実績のある開発エコシステムによりサポートされており、高効率デジタル電源システムの設計を支援するとしている。

なお、パッケージはLQFP64、LQFP48、LQFP32。サンプル価格は約1.54ドル。すでに量産を開始している。

クラウドシステムの電力効率を向上させるデジタルパワーマイコン「STM32F334」