弥生は7月7日、弥生シリーズと外部のアプリケ―ションやサービスを連携させることが可能な新サービス「YAYOI SMART CONNECT(弥生スマートコネクト)」の販売を31日より開始すると発表した。

YAYOI SMART CONNECTイメージ

今回、連携の第一弾として、家計簿サービス「Zaim」とアカウントアグリゲーションサービス「MoneyLook」、経費管理ソリューション「bizNote」、Twitter、「やよいの白色申告 オンライン」のデータが利用可能となる。

自動仕分けエンジンが搭載された「YAYOI SMART CONNECT」

YAYOI SMART CONNECTは、銀行明細やクレジットカード、電子マネーなどの取引データを外部アプリケーション/サービスから弥生の会計ソフト/サービスに取り込むためのもの。YAYOI SMART ENGINEと呼ばれる自動仕分システムが搭載されており、単純なデータ連携ではなく、"会計"データに自動変換される点が大きな特徴となっている。

YAYOI SMART ENGINEイメージ

YAYOI SMART ENGINEは、非定型テキストの解析機能と、集合知(共創DB)を活用した推論機能を併せ持ったものになる。利用者が仕訳をするたびに学習するため、使う回数が増えるにつれ仕訳の精度が上がる仕組みだ。

YAYOI SMART ENGINEの取込可能データ

YAYOI SMART ENGINEの出力可能データ

弥生 代表取締役社長 岡本浩一郎氏

YAYOI SMART ENGINEからの出力に関しては、弥生オンラインシリーズではAPIでのリアルタイム連携が可能だが、パッケージ版の「弥生会計 やよいの青色申告」とはファイルを介した連携となる。こちらは弥生15シリーズで対応する見込みだという。

発表会に登壇した弥生 代表取締役 社長の岡本浩一郎氏は、サービス提供の背景について、「業務効率化を極めた先にあるのは、業務そのものが無くなることだと考えている」としたうえで、「MoneyLook for 弥生の提供開始で、銀行取引の自動取り込みを可能にしたが、今回のYAYOI SMART CONNECTの提供により、会計業務をさらにスマートにすることができる」と同サービスへの自信を見せた。

弥生シリーズの「この先」

弥生は、1月に発売した「やよいの白色 オンライン」を皮切りに、クラウドアプリケーション化を進めている。今秋には「やよいの青色 オンライン」を、また、2015年にはやよいシリーズのいずれかのオンライン版を提供する予定だ。

一方で、クラウドアプリケーション化について岡本氏は「目的ではなく手段」とし、「既存顧客に対する新しい選択肢の提供と、新規顧客のニーズへの対応という意味でクラウドアプリケーションの新規開発を行っている」と説明。今後も、デスクトップ版とクラウド版の双方を提供するほか、デスクトップ版の使い勝手を維持したままクラウドを活用したデータベース共有を可能にすることも計画しているという。

クラウドでのデータベース共有に向けて

クラウドアプリケーション開発に向けて

YAYOI SMART CONNECTの外部連携も追加する予定だ。POSやECサイト、決済サービス、電子請求書など売上げデータからのデータ取込に対応するほか、今秋には「やよいの青色申告 オンライン」、年末には「弥生会計 やよいの青色申告」と連携するとしている。

YAYOI SMART CONNECTの「この先」