日本マイクロソフトとYRPユビキタス・ネットワーキング研究所(YRP UNL)は7月7日、オープンデータ・ビッグデータとIoT分野における協業を発表した。
協業する内容は大きく分けて2点。IoT分野では、同研究所が提唱するUbiquitous IDアーキテクチャを活用して、ucodeで現実世界とクラウドを繋げる。これのクラウド側をMicrosoft Azureが担い、組み込むことで、世界的にucodeを展開していく計画だという。
もう1点はオープンデータに関する取り組み。YRP UNLは政府系のオープンデータのデータベースサイト「datagojp.ubin.jp」や、公共交通オープンデータのDeveloper's Siteなどをすでに提供しているが、こうしたデータを「uID-Azure オープンデータビッグデータ基盤」としてAzure上で提供することで、一般の利活用を促進していく予定だ。
Microsoft Azure上で提供されるため、デバイスプラットフォームに依存することのない柔軟なアプリケーション開発が容易となる。また、ucodeの活用では、空間情報の連携が容易となるが、.NET Frameworkにおけるucodeの採用により、世界中でのucode活用が見込まれるという。ucodeは国際電気通信連合(ITU-T)で国際標準規格として採択されており、GPSや準天頂衛星、Wi-Fi測位、Bluetooth LE、NFC、RFIDといったあらゆる位置認識技術をトータルにサポートできる。
日本マイクロソフトとYRP UNLでは、T-EngineフォーラムでのIoT技術に関する新たな標準化活動を共同で開始することを同時に発表しており、クラウド - 組み込み機器間の標準プロトコルや組み込み機器を操作するクラウド - スマートフォン間の標準プロトコルを定義して、自宅のあらゆる電子機器をクラウドベースで操作できるようにしていく未来像を提案している。