IDC Japanは7月3日、国内イーサネットスイッチ市場の2013年の実績と予測を発表した。

これによると、同市場は、ICT市場における「第3のプラットフォーム」へのトランスフォーメーションが牽引役になり、前年比17.9%増と大きく成長し、過去最大の市場規模となる2,073億1,200万円に達した。

国内イーサネットスイッチ市場 出荷ポート数/エンドユーザー売上額実績(2000年~2013年) 資料:IDC Japan

ラウドサービスやモバイルブロードバンドの利用拡大に伴い、サービスのネットワーク基盤となるEthernetスイッチの需要もデータセンター向けやLTE(Long Term Evolution)サービス提供設備を中心に大きく増加した。結果、通信事業者向け市場と企業向け市場のいずれも前年を上回った。

2013年の企業向けイーサネットスイッチ市場は、前年比9.2%増で1,353億200万円に達し、通信事業者向け市場も前年比40.3%増で市場規模は707億300万円となった。

ベンダー別で見ても、LTEサービスネットワークの拡張とクラウド/データセンター向け需要を獲得したベンダーが売上を伸ばした。上位ベンダーでは、シスコシステムズ、富士通、日立金属、NECが高成長を達成し、特に富士通は、通信事業者向けで大きく売上を拡大しシェアを6ポイント以上伸ばした。

同市場は今後、2013年に拡大した市場規模を2018年まで維持し続けると見られ、2013年から2018年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は1.5%と予測されている。

企業向け市場は成熟化、コモディティ化が進展するオフィスLAN向けの減少をデータセンター向けの成長が補い、2013年から2018年のCAGRは2.4%と予測されている。

通信事業者向け市場も、モバイルトラフィック増加に伴う設備強化に固定通信事業者の設備更改需要も加わり、2013年から2018年のCAGRは、マイナス0.2%と2018年も2013年並みの市場規模に達すると予測されている。