英国最大の航空会社であるBritish Airwaysは7月2日、乗客の睡眠やリラックス状態をモニタリングできる毛布「Happy Blanket」を開発したと発表した。

Happy Blanketは光ファイバー素材の毛布で、脳波測定機を備えたヘッドバンドとセットで利用する。装着した脳波測定機からBluetoothを利用して毛布にシグナルを送ることで、光ファイバーが反応して毛布の表面の色が変わる。

毛布は、リラックス状態にあるときは青色に、不安やイライラを抱えているときは赤色に変化する。BAによると、この技術が航空機で利用されるのは初だという。

すでに6月末、ロンドン発ニューヨーク行きのBA189(機材はBoeing 787 Dreamliner)で希望者に利用してもらったという。搭乗直後は、赤色の乗客が目立ったが、食事や飲み物が提供されるとリラックスを示す青色の乗客が増えていったという。睡眠時も青になった。

毛布の色は機内エンターテインメントの番組のジャンルによっても変化したと報告されている。

BAはこのような毛布を開発した狙いとして、「乗客の睡眠やリラックスに関するパターンをモニタリングすることで、機内の照明の明るさ、食事の時間やメニュー、映画などの機内サービスを変更するなどして快適さを提供したい」と説明している。

そのほか、BAは6月に一部長距離路線で「Slow TV」プログラムを開始するなど、乗客がリラックスできる試みを展開しているという。Happy Blanketの今後の展開については明らかにされていない。

脳波の状態からリラックス度を色で知らせる「Happiness Blanket」