ZMPは7月2日、THK、日本電産シンポ、東京藝術大学と共同で、物流支援ロボット「CarriRo」を開発したと発表した。
物流業界においては、少子・高齢化に伴う若年労働者の減少により、慢性的な人手不足が課題となっている。このような中、女性や年配の作業員でも、負担が少なく働ける労働環境が求められている。同製品は、荷物の運搬に用いる台車にロボット技術を適用し、負荷を軽減するアシスト機能や、作業員についてくるかるがも機能、指定したエリアを自動で移動する自律移動機能を搭載する。これらの機能により、作業員の負荷を軽減する他、運搬量の増加や運搬の自動化による生産性の向上が見込まれる。また、市街地に溶け込むデザインで、新しいワークスタイルを提案すると同時に、新しい労働力を取り込むことで人手不足の解消に貢献する。
なお、同製品の開発では、コアとなる機構をTHKと日本電産シンポ、ロボット技術をZMP、工業デザインおよびワークスタイルのデザインを東京藝術大学が担当した。今後、今年秋をめどに、物流企業向けにサンプル出荷を開始し共同で実証実験を行い、2015年中に約40万円(6年リースで月々7000円程度)で販売する。また、2020年に開催される東京オリンピックでは、競技場での機器や資材、飲食の搬入などのロボットとして提案をしていきたいとコメントしている。