国立新美術館、TBS、オーストラリア国立美術館、読売新聞社は、革新的なステージにより一世を風靡した伝説のバレエ団をコスチュームやデザイン画などからひもとく「魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展」を開催している。開催期間は9月1日まで(8月12日を除く火曜は休館)、会場は東京都・六本木の国立新美術館 企画展示室1E。開場時間は10:00~18:00(金曜、8月16日、23日、30日は20:00まで)。観覧料は一般1,500円、大学生1,200円、高校生600円。

レオン・バクスト「青神」の衣裳(《青神》より) 1912年頃 オーストラリア国立美術館

オーギュスト・ベール《薔薇の精》─ニジンスキー 1913年 オーストラリア国立美術館

同展は、オーストラリア国立美術館が有する世界屈指のバレエ・リュスのコスチュームコレクション(32演目、約140点の衣装)を中心に、デザイン画や資料などと併せて、これまでにない規模でその魅力の全容を紹介。考え抜かれたデザインやカット、構造、鮮やかな色彩、装飾など、それを身に着けたダンサーの動きにさらなる視覚的なインパクトを付与するコスチュームの数々は、約40年という長い年月をかけて修復され、今回、オーストラリア国外では初めてまとまった形で展示されている。また、音声ガイドにはKバレエカンパニー芸術監督の熊川哲也が出演している。

なお、バレエ・リュス(「ロシア・バレエ」の意味)は、1909年にパリで鮮烈なデビューを果たし、20世紀初頭の動乱の時代に、舞踊や舞台デザインの世界に革命をもたらしたバレエ団。セルゲイ・ディアギレフによって主宰され、新しいスタイルの「総合芸術」として、バレエだけでなく美術やファッション、音楽の世界にも大きな影響を与えた。パブロ・ピカソやアンリ・マティス、ジョルジョ・デ・キリコ、ココ・シャネルら、当時パリで活躍していた前衛の若手アーティストたちがバレエ・リュスに参画し、音楽や舞台装置、衣装デザインを手がけたことでも知られている。