Texas Instruments(TI)は6月24日、入力電圧範囲が最大18Vで、出力電流が20Aと30AのPMBusインタフェースを内蔵した同期整流降圧型DC/DCコンバータ「SWIFT」シリーズ「TPS544B20/C20」を発表した。
20Aの「TPS544B20」と30Aの「TPS544C20」は、小型パッケージにMOSFETを集積しており、有線/無線通信、企業/クラウド向けコンピューティング、データストレージシステムなどの分野でスペースに制約がある電力密度の高いアプリケーション向けASICの電源回路に最適となっている。
具体的には、複数のパワーMOSFETを内蔵し、20Aと30Aの連続出力電流をサポートするのに加え、PMBusインタフェースと不揮発性メモリによって、電源回路設計の簡素化や電圧、電流、温度監視機能の提供、電源回路のカスタム化が可能になる。また、精度0.5%の電圧リファレンスと、完全差動型リモート電圧センシング機能を内蔵しており、サブミクロン単位の超微細プロセッサの電圧要件に対応している。さらに、D-CAPまたはD-CAP2の使いやすいアダプティブオン時間制御モードの選択が可能で、非常に高速の負荷過渡応答特性と外付け部品点数の低減を実現する。この他、プログラム機能や、出力電圧、電流、外部温度のリアルタイム監視機能、PMBus経由のフォルトレポート機能により、電源回路設計の簡素化、信頼性の向上、部品点数とシステムコストの低減を可能にする。
なお、パッケージは、5mm×7mm×1mmサイズの40ピンQFN。価格は、1000個受注時で「TPS544B20」が3.70ドル、「TPS544C20」が3.90ドル。すでに量産出荷を開始している。また、評価モジュールも用意されている。