米Googleが2月に買収したNest Labsは6月23日、開発者向けプログラム「Nest Developer Program」を発表した。ここで公開されるプラットフォームを活用することで、Nest製品と連携できるサービスを開発できる。モノのインターネット(IoT)に向けた動きが活発化するなか、先手を打つ格好だ。

Nest Developer Programは、Nestのサーモスタットと火災報知器が照明や車など他のモノと安全にやりとりできるようプラットフォームを公開するもの。

Nestは同日、スマート電球を提供するLIFX、車のMercedes-Benz、家電のWhirlpoolなど8社が同プログラムを利用して、すでにサービスを開発していることを明かした。

例えば、スマートフォンでLED電球を制御できるLIFXは、火災報知器「Nest Protect」と連携し、煙を探知すると非常時にLIFXの電球が赤く光る機能を開発した。

長期間、家を空ける際に「Nest Thermostat」を留守モードにすると、LIFXの電球はあたかも家の中に人がいるように定期的に照明をつけることでホームセキュリティ対策を講じるという。

Nestの火災報知器「Nest Protect」

Nestのサーモスタット「Nest Thermostat」

LIFXのスマート電球を制御するAndroidアプリの画面

Mercedes-Benzの場合、iPhoneアプリを用いてNest Thermostatに推定帰宅時間を通知すると、自宅に到着した際に快適な温度になっている機能を開発したという。同日、iTunesに制御アプリ「Digital DriveStyle App」が公開されている。

Mercedes-Benzの自動車から自宅の温度を制御するためのiPhoneアプリの画面

親会社のGoogleもこのプラットフォームを利用して、ユーザーが帰宅するとわかると「Google Now」からNest Thermostatの温度を自動で設定できるなどのサービスを開発している。

Nestは現在、Webサイト上で同プログラムを利用する開発者を受け付けている。