Analog Devices(ADI)は6月20日、デュアル擬似差動および差動入力の16ビット1MSPS A/Dコンバータ(ADC)「AD7902/7903」2品種を発表した。

デュアル擬似差動ADC「AD7902」とデュアル差動PulSAR ADC「AD7903」は、同時または独立したシグナルチェーン構築を実現し、1つのパッケージで2つのサンプリングソリューションを提供する。消費電力は、1MSPS時で12mWと、競合製品より70%も消費電力を節減している。また、消費電力はスループット速度にあわせてスケーリングされ、高密度のデータアクイジションシステムの設計における熱の課題に対応する。さらに、最高±0.5LSBで94dBと非常に優れた精度や性能を実現しているため、I/Q復調、モータや電源コントロール、自動試験装置、データアクイジション、医療機器など、広範囲な高性能マルチチャネルアプリケーションに最適となっている。

2品種とも、幅広い用途のシリアルインタフェースポートを1個搭載し、物理的に絶縁されたデバイスとして構築されている。そのため、機能の安全面での課題解決に注力した強固なシグナルチェーン設計ができるようになる。また、物理的な絶縁により、検証およびバックアップ測定もできるため、エンドシステムの故障検出が可能となる。

なお、パッケージは20ピンQSOP、価格は1000個購入時で15ドル。すでに、サンプル、および量産出荷を開始している。

擬似差動および差動入力の16ビット1MSPS ADC「AD7902/3」