日本IBMは6月18日、トヨタ自動車が同日に発表した新テレマティクスサービス「T-Connect」の「Apps」サービスの車載機の実行環境およびディベロッパー向け基盤として、IBMのソフトウェア「IBM Lotus Expeditor for Automotive」を採用したと発表した。

トヨタの新テレマティクスサービス「T-Connect」

「T-Connect」のサービスの1つ「Apps」

同製品は、アプリケーション配信、実行環境、アプリケーションライフサイクル管理、およびプラットフォーム固有サービスを提供するミドルウェア。

特に自動車産業分野において、アプリを追加することで、「車載機の付加価値を高め、クルマをより魅力的なものにする」という次世代車載機の要求にこたえるため、以下の機能を提供する。

  • 車載機固有アプリケーションの配布・導入および実行環境
  • 車載機固有アプリケーションライフサイクル管理
  • 複数アプリ同時実行制御(含む使用リソース監視)
  • アプリケーション間通信
  • 車両固有サービス、機能、データへのアクセス
  • 車載機固有要件に対応したUIフレームワークおよびGUI部品
  • その他ユーザー管理、ライセンス管理

車載機向けアプリを開発するディベロッパーに対してが、車載機環境エミュレータを含んだ統合開発環境をソフトウェア・ディベロップメント・キットとして開発。SDKを利用することで、アプリケーション開発初期において、車載機がない環境でも簡単に車載機向けアプリケーションの設計・開発を進めることができる。

トヨタ自動車は、「IBM Lotus Expeditor for Automotive」を「T-Connect」のオープンな開発環境「Toyota Open Vehicle Architecture(TOVA)」に採用することにより、ディベロッパーやコンテンツプロバイダに対し、車載機が1つの新しいアプリケーションプラットフォームとして提供される。

「T-Connect」のオープンな開発環境「TOVA」