Analog Devices(ADI)は、システム性能や電力効率に加え、集積度を改善する高速40Vオペアンプ「ADA4870」を発表した。
同製品はは2500V/μsの高スルーレートで1Aを超える出力電流を提供できるため、活用することでより高精度な医療機器向けの高密度焦点式超音波(HIFU)や、より効率性に優れたスモールセル基地局や防衛用無線向けのエンベロープ・トラッキング・ソリューションなどのアプリケーションを実現できるようになるという。例えば、医療に用いられるHIFU機器では、52MHzの帯域幅と高いスルーレートを提供できるため、圧電トランスデューサ駆動に必要な高電圧パルスの生成が容易になると同時に、精度が高まるため、大型でコストのかかるディスクリートソリューションを置換えることが可能になるとする。また、スモールセル基地局やコンパクトな防衛用無線においては、RF信号のエンベロープをトラックするのに必要なパワーアンプ(PA)の低インピーダンスなバイアス・コントロールをサポートすることで、電力効率の改善とバッテリ寿命の延長を実現できるようになるという。
さらに、高電圧出力可能なファンクションジェネレータの帯域幅の拡張や、自動試験装置の駆動能力およびテスト・スピードの向上といったさまざまな高容量性負荷または低抵抗負荷の駆動を改善でき、かついずれの場合もソリューションのサイズを縮小し、コスト低減をハ勝つことを可能とするとしている。
なお、同製品はすでに量産出荷を開始しており、1000個受注時の単価は8.50ドル(米国における参考価格)となっている。