モリサワは、2014年度の新書体(全35書体)を発表した。発売開始時期は9月を予定。
同社が9月に販売を開始する新しいフォントは35書体(すべてOpenTypeフォント)。一昨年、同社が開催した「タイプデザインコンペティション2012」の受賞作品の中から、和文部門で明石賞を受賞しファン投票の得票数1位を獲得した「すずむし」と、欧文部門の明石賞を受賞した「Rubberblade」の2書体が初めて製品化された。「すずむし」は、コロコロとした柔らかい仮名とゆるやかな印象の漢字が組み合わされた、かわいらしいデザイン書体、一方の「Rubberblade」は、線画の強さ、太さを前面に押し出したザインが特徴の欧文書体だという。
このほか、ディスプレイで読みやすくリデザインされた明朝体「凸版文久明朝」や「秀英横太明朝」、映画の字幕スーパーの特徴を生かしたレトロな風合いの「シネマレター」、素朴で優しいイメージの手書き風書体「トーキング」、江戸時代の図案文字を源流とした力強い筆書体「ひげ文字」、さらに昨年リリースされたUD新ゴ コンデンスシリーズの追加リリースとなる「UD新ゴ コンデンス80」や「UD新ゴ コンデンス60」、同書体のデザインコンセプトをハングルにも応用した「UD新ゴ ハングル」などが提供されるということだ。
なお、これらの新書体は、モリサワが提供するサブスクリプション制フォントライセンス「MORISAWA PASSPORT」や「MORISAWA PASSPORT ONE」、「MORISAWA PASSPORT アカデミック版」で提供され、現在同製品を契約中のユーザーには、2014年の新書体として無償提供される。また、クラウドフォントサービス「TypeSquare」、「MORISAWA Font Select Pack 1 / 3 / 5」においても提供されるということだ。