米Microsoftは6月16日、機械学習をサービスとして提供する「Microsoft Azure Machine Learning(ML)」を発表した。7月にプレビューとしてリリースする。その狙いについて、「クラウド上で提供することにより、機械学習機能利用の敷居を下げる」説明している。
同サービスは、新たな分析ツール用インタフェース「Machine Learning Studio」とパワフルなアルゴリズムに、Microsoftが機械学習分野で培った専門知識を組み合わせたもので、マネージドクラウドサービスとして提供する。
Studioでは学習パターンのテンプレートを用意するほか、分析モデルの構築も可能。構築したモデルをAzure上にパブリッシュし、ライブデータを応用できるという。すでに一部企業がアーリーアダプターとして利用しており、7月にパブリックプレビューとして公開される。
Microsoftによると、過去のデータを応用してトレンド予測などを可能にする機械学習技術は、クレジットカード詐欺予防などのさまざまな分野で利用されているという。同社が4月に発表したモバイルパーソナルアシスタントの「Cortana」も機械学習技術を利用している。
一方、機械学習技術を企業が利用するには、データサイエンティストやトレーニングが必要であり、ソフトウェアの商用ライセンスなど時間とコストの面で障害が高いという。
さらにはオンプレミスの場合、実装後に規模を拡大したり、管理やモニタリングしたりするのも容易ではない。
同社は、Azureを利用したクラウドサービスとして提供することで、これらの問題を解決できるとしている。