Docker - An open platform for distributed applications for developers and sysadmins. |
Dockerは6月9日(米国時間)、「It’s Here: Docker 1.0|Docker Blog」においてコンテナ型仮想技術のひとつであるDockerの初のメジャーリリースバージョンとなる「Docker 1.0」を公開したと発表した。Dockerはリソース制御機能やグローバル空間の分離機能などを提供するcgroupsや、cgroupsを活用するLXC(Linux Containers)を活用したタイプの仮想化プラットフォーム。コンテナ型仮想化技術の最上位ラッパーという側面を持ち、KVMやXenなどと比較して軽量高速という特徴がある。
コンテナ型の仮想化技術としてはFreeBSDのJailやSolarisのSolaris Containersなどがある。LinuxはこれまでKVMやXenといった仮想化機能を主に活用し、コンテナ型の仮想化技術の整備はあまり進んでいなかった。しかしこの数年、cgroupsをはじめとして実装が進み、コンテナ型技術の活用が広がっている。コンテナ型の仮想化技術はKVMやXenと比べて軽量高速であるため、単一のホストにより多くの仮想化環境を構築できるという利点があるほか、セキュリティ強化にも活用できる。
Dockerはこれまで特定のディストリビューションや特定のディストリビューションのバージョンなどにおいて活用できる側面が強く、開発対象とされていないディストリビューションでは利用に不自由なところがあった。しかしRed HatがRed Hat Enterprise Linux 7でDockerをサポートするなど正式採用が広がっており、今後活用されるシーンが増えるものとみられる。