トレンドマイクロは6月12日、ID/パスワードでのログインが必要なWebサービスの利用者518名を対象に実施した「パスワードの利用や管理の実態を調べるWebアンケート調査」の結果を発表した。
Webサービスを利用するためのパスワードに関して、93.1%のユーザーが「複数のWebサービスでパスワードを使い回している」と回答した。その理由を聞いたところ、「異なるパスワードを設定すると忘れてしまう」(74.7%)、「異なるパスワードを考えるのが面倒」(46.5%)と、異なるパスワードを設定することへの課題が浮き彫りになった。
パスワードの管理方法は「手帳やノートにメモする」が最も多く(44.2%)、これに、「書いたり、保存せずに覚えておく」(36.5%)が続く。Webサービスのパスワードというデジタル情報の管理に、手書きのメモや記憶に頼るというアナログな方法をとるユーザーが依然多いことがわかった。
一方、「現在の自分のパスワード管理方法ではセキュリティ上リスクがある」(70.1%)と、多くの回答者が現在のパスワード管理方法に課題を認識しているようだ。
昨今、複数のWebサービスに同じID/パスワードを使い回すユーザーを標的に不正ログインを行う「アカウントリスト攻撃」が顕著であり、2013年は68万件以上のアカウントへの不正ログインが確認されているという。
これにより、同社はアカウントリスト攻撃への対策として、1つのマスターパスワードで複数のID/パスワードを管理できるパスワード管理ツールなどを利用して、安全にWebサービスを利用することを勧めている。