連合は6月12日、最近の新規大卒者の就職活動の現状を把握するために実施した「就職活動に関する調査」の結果を発表した。同調査は、20 歳~25歳の男女で、就職活動の経験がある最終学年の大学生・院生(就活生)、この4月から就職した社会人1年生1.000名を対象に実施したもの。
就職活動時に参考にしている(していいた)ものを聞いたところ、「就職活動情報サイト(リクナビやマイナビ、日経就職ナビなど)」が61.7%と最も多かった。これに、「友人の話」(53.0%)、「就活仲間の話」(43.9%)、「家族の話」(39.8%)と続いている。
就活生のうち、調査時点で内定がある人は、内定がない人と比べて「就活仲間の話」(内定がある人60.3%、ない人43.7%)、「大学等の先輩の話」(内定がある人48.5%、ない人36.3%)、「OB・OG訪問」(内定がある人20.6%、ない人10.7%)といった生の声を参考にしている割合が高かった。
志望企業を選択する際に重視している(いた)情報については、「業種」が71.1%と最も高かった。これに、「勤務地」67.7%、「給与の水準」44.4%、「福利厚生」40.4%、「経営理念・社風(社長メッセージや社員の印象など)」28.4%、「残業など労働時間の長さ」28.1%が続いており、企業規模よりも労働条件などを重視している割合が高かった。
「ブラック企業」とはどのような企業とイメージしているかを聞いたところ、「残業代が支払われない」(82.7%)と、「残業や休日労働が多い」(81.5%)が 8割台となり、「離職率が高い」(62.6%)と「ノルマが厳しい」(62.5%)が 6割台、「給与が低い」(54.3%)と「福利厚生が未整備」(50.3%)が 5割台で続いている。
就職活動で「不当な選考をされた」と感じた点を聞いたところ、「学歴」が26.9%で最も多かった。これに、「容姿」(15.0%)、「コネ」(9.4%)が続く。何らかの不当な選考をされたと感じた割合は45.8%だった。
また、就職活動で不快な思いをした経験については、「採用担当者の態度」(33.2%)、「不採用であった場合に一切連絡が来ない"サイレントお祈り"」(31.0%)、「就職活動情報サイトのエントリー煽り」(20.8%)が挙り、何らかの不快な思いをした経験がある割合は65.0%に上った。