セールスフォース・ドットコムは6月10日、イベント「Salesforce1 World Tour Tokyo」を開催し、同日に国内提供を開始したOne to Oneデジタル・マーケティング・プラットフォーム「Salesforce ExactTarget Marketing Cloud」を披露した。
同イベントでは、初めに代表取締役会長兼CEOの小出伸一氏が登場し、日本法人の現状について説明した。今年度、日本法人はすべての権限の委譲を受け、国内で経営判断をすることが可能になったという。同氏は「外資系企業では初めてのことではないか」と語り、新体制の下、1,000億円以上という売上達成に向け、顧客にサービスを展開していきたいと、今年度の豊富を述べた。
次に、 取締役兼COOを務める川原均氏が、昨年に発表した新たなプラットフォーム「Salesforce1」について、説明を行った。
同氏は、「今、コンピューティングの世界には第3の波がきている。第1の波は50年前のメインフレーム『System/360』が登場した時、第2の波はマイクロソフトによるOSの提供、オラクルによるデータベースシステムの提供、LANとWANの普及によって、エンドユーザーにまで端末が行き渡った時と言える。そして、今は、クラウド、モバイル、ソーシャルを介して、システムの先にユーザーがつながっている。第3の波は"Internet of Customers"と言い表すことができる」と語った。
「Internet of Customers」においては、顧客のあらゆる体験が"ジャーニー"としてつながり、企業はそのジャーニーを理解して、顧客にアプローチしていく必要があるという。「Internet of Customersを実現するための解がSalesforce1」と、同氏は話す。
Salesforce1は、「Salesforce 1 Sales Cloud」「Salesforce 1 Service Cloud」「Salesforce 1 ExactTarget Marketing Cloud」「Salesforce 1 Platform」から構成され、今回、マーケティング・プラットフォームの「Salesforce 1 ExactTarget Marketing Cloud」の国内での提供が始まった。
salesforce ExactTarget Marketing Cloud SVP&ジェネラル・マネージャーのリー・ホークスレイ氏は、「われわれがsalesforce ExactTarget Marketing Cloudに力を入れるのは、マーケターが"Internet of Customers"を理解しているからだ。マーケターはあらゆるデバイスやデータを把握・分析して顧客につなげている一方、今、スマートフォンがマルチチャネル化を後押ししている。one to oneマーケティングを実現するには新たなプラットフォームが必要であり、それがsalesforce ExactTarget Marketing Cloud」と、同サービスの意義を語った。
salesforce ExactTarget Marketing Cloudは、メール、モバイル、ソーシャル、Web、商品を通じて顧客と1対1の関係を築くことを可能にする。
同サービスの導入を決定した顧客として、バーニーズ ジャパンの代表取締役社長の上田谷真一氏が登場し、同社での利用例を紹介した。同社では、顧客の購入商品や趣味を同サービスで管理することで、顧客対応における手間を省くとともに、効率化を図っているという。