日本オラクルは6月9日、クラウド型マーケティング・プラットフォーム「Oracle Marketing Cloud」として「Oracle Responsys Marketing Cloud Services(Oracle Responsys:オラクル・レスポンシス)」を提供開始すると発表した。Oracle Responsysは、コンテンツ制作やメール配信のシナリオ作成、配信先リストの抽出、データ分析などを可能とする「クロスチャンネル・マーケティング・ソリューション」となる。
Oracle Marketing Cloudとは、顧客データを集約し、ターゲットの興味・関心に合わせたメッセージを配信するなど、マーケティング・プログラムを設計する包括的な機能を提供する。既にクラウド型マーケティング・オートメーションの仕組み「Oracle Eloqua Marketing Cloud Service」と、ソーシャルメディア・チャネルにおける顧客との関係を管理、強化するクラウド型サービス「Oracle Social Cloud」の2つが提供されている。
今回提供を開始するOracle Responsysは、「Responsys Program」と「Responsys Campaign」「Responsys Insight」「Responsys Connect」という4つの機能から構成されている。
Responsys Programは、顧客プロファイルと行動を基に、顧客別に最適なシナリオを設計。Web上の履歴やメールの開封、クリックなどの行動データといった複数の情報源から、最新の顧客行動データを収集しシナリオに反映する。
Responsys Campaignでは、複数のチャネル向けメッセージを直感的なユーザー・インタフェースで作成し、個々の顧客に適したコンテンツを設定することが可能となる。これにより、顧客が必要としている情報を最適なチャネルで届けることができるという。
3つめの機能であるResponsys Insightは、レポーティング機能を提供する。キャンペーン実行中のテスト実施や、その結果に基づいたキャンペーンの最適化によって、マーケティング活動の作業工数の削減と自動化を可能にする。また、プログラム・提案・顧客グループの中で収益性が高いものを把握することができる。
Responsys Connectの利用では、顧客管理システムやアクセス解析、ツール、ソーシャル・ネットワークなどから必要なデータを取得できる。これにより、データ取得のためにIT部門に依頼する手間を省くことが可能だ。