NTTデータカスタマサービス(以下、NTTデータCS)は、農林水産省の実証研究事業である「攻めの農林水産業の実現に向けた革新的技術緊急展開事業」に、「IT農業インフラとしてのインタ-ネット接続による高精度位置情報を活用する大規模・省力化推進ネットワークシステムの実証」を提案し、採択されたと発表した。
本実証研究は、トラクター・コンバイン等の農機に、運行中の位置に応じた高精度位置補正情報を連続して配信し、自動操舵等ICT活用による農機運行の容易化・自動化促進・精度向上を支援し、省力化・精度・効率向上に資するインターネットシステムの実証研究を行うもの。実証の開始時期は、平成26年8月を予定しており、実証地域は、北海道十勝エリア(鹿追町・士幌町)となる。
大規模畑地・水田等では、農機の自動運行する際に必要となる道路のような運行の目印に相当するものが無い為、通常の自動車等で用いられているGPS精度では、正確な運行制御が不可能となる。そのため、高精度衛星測位システム(GNSS)情報を用いることで、畝(うね)に沿った農機の運行要求精度であるcm精度確保を可能とする。
また、ガイダンス装置の自動化運転操作と連動させることにより、100ヘクタールクラスの大規模農地においても、熟練者による農機操作と同様に、種まき・追肥散布・除草・収穫等、一連の農作業を精度の高い農機自動運行で支援する。
本システム適用により農機側装置との連動により「作業の効率化」「トラクター燃料・肥料・農薬等のコストダウン」「農業未習熟者が農業へ参加可能」といった効果が期待できる。
NTTデータCSでは、本実証研究による成果を、実証地域から他の大規模農地全エリアへ展開し、高精度位置情報活用インフラによる大規模・省力化技術の推進を目指す。