TANAKAホールディングスは6月5日、田中貴金属グループのめっき事業を展開する日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース(EEJA)が、シアン化合物を含まない無電解置換金めっき液「LECTROLESS IGS2020」の提供を開始したと発表した。

同製品は、ニッケルやパラジウム上への金めっき加工において用いられる完全シアンフリーの無電解置換金めっき液である。めっき液の組成を見直すことにより、従来のノンシアン置換めっき液に比べ、析出(膜形成)時間を10~30分から5~10分程度に短縮でき、析出のバラつきを抑えるなど、シアン化金カリウム(PGC)を用いたシアン系置換金めっき液と同等の特性を発揮する金めっき液となっている。金めっきの膜厚も従来のノンシアン置換金めっき液に比べ高速で、0.03~0.1μmの金析出が可能になったことで、半導体パッケージ基板をはじめとした製品にも対応できるという。また、新たな設備投資を必要とせず、従来通りのプロセスでめっき加工できるとしている。