Texas Instruments(TI)は6月5日、先進的な周波数変調機能を内蔵した14GHzフラクショナルN PLLatinum PLL「LMX2492」を発表した。
同製品は、高いノイズ特性を実現し、競合製品と比較して6dB改善しており、RF感度と、レーダの探知範囲や精度を向上させる。また、500MHz~14GHzと幅広い動作周波数範囲をサポートしている。用途としては、軍事用と車載用レーダ、マイクロ波バックホール、通信、試験/計測機器などが挙げられ、産業機器グレードと車載グレード(クラス1)の製品として提供される。
具体的には、位相検出周波数は200MHz、PLLの位相ノイズは-227dBc/Hzと低く、RFフロントエンドに低ノイズ局部発振器を提供し、受信感度を向上させる。また、FSK(周波数シフトキーイング)、PSK(位相シフトキーイング)、設定可能な区分線形FM変調などの柔軟な周波数変調と位相変調機能により、レーダの探知範囲、精度、耐干渉性能が向上する。さらに、5Vチャージポンプ電源と低ノイズの高精度LDO(低ドロップアウト)レギュレータ、柔軟なフラクショナルNエンジンの内蔵により、外付け部品点数を低減し、システムの複雑さの解消と製品開発期間の短縮を実現する。
なお、パッケージは4mm角の24ピンWQFN。価格は1000個受注時で「LMX2492」が8.75ドル、「LMX2492-Q1」が9.49ドル。この他、評価モジュール「LMX2492EVM」も199ドルで供給中。