タカラバイオは6月4日、ガゴメ昆布フコイダンに夏期の免疫低下を軽減する作用があることを、高年齢者を対象としたヒト試験において明らかにしたと発表した。
同成果は京都府立医科大学との共同研究によるもので、詳細は6月6日より大阪で開催される「第14回日本抗加齢医学会総会」にて発表される予定。
同社はこれまでの研究から、ガゴメ昆布フコイダンの機能性として、ナチュラルキラー(NK)細胞の活性化やインターフェロン-γ(IFN-γ)の産生促進を介した免疫活性化作用、インフルエンザ感染抑制作用などを報告してきていた。今回の結果は、そうしたガゴメ昆布フコイダンの免疫機能に対する効果のさらなる解明を目指し、ヒト試験を行ったところ判明したという。
具体的な実験の概要は、2013年7月~8月の間に、55歳から74歳までの被験者30名を対象に、プラセボ群とガゴメ昆布フコイダン摂取群(摂取量200mg/日・4週間)とに15名ずつ分け、免疫パラメータ(IFN-γなど9種類のサイトカイン)の産生能安全性評価(血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査、血圧脈拍、体組成)を実施。その結果、ガゴメ昆布フコイダンを摂取することで、免疫力の低下が軽減されることが確認されたという。特に、IFN-γとインターロイキン-2の産生能が増加することが確認されたという。また、有害事象は発生せず、安全性においての問題も生じなかったとする。
なお、同社では今後もガゴメ昆布フコイダンを含む機能性食品素材について、さらなる研究を進めていく計画としている。