MMD研究所は6月4日、各キャリアから夏モデルの主要Android端末が発売されたことを受け、各キャリアのネットワーク状況の実態を把握するために実施した「2014年6月最新Android、iPhone5c 全国主要都市通信速度調査」の結果を発表した。

同調査は、札幌・盛岡・仙台・東京・横浜・金沢・名古屋・京都・大阪・岡山・高松・広島・福岡・熊本の14都市95ヵ所で、NTTドコモ、au、ソフトバンク3社の夏モデルのAndroid端末とiPhone5cを使用し、5月24日から28日に実施したもの。調査スポットは過去の調査同様に主要都市の駅・ランドマークをランダムに抽出した。

調査によると、ダウンロード平均スピードが最も速かったのはソフトバンクのAndroid端末で29.89Mbpsだった。これに、ソフトバンクのiPhoneが29.67Mbps、ドコモのAndroid端末が28.02Mbps、iPhoneが25.33Mbpsで続いた。

全国主要14都市95箇所 通信速度調査結果 資料:MMD研究所

アップロード平均スピードが速かったのは、ソフトバンクのiPhoneで13.53Mbpsで、これにauのiPhoneが9.97Mbps、ドコモのAndroidが9.80Mbpsで続いた。

今回の調査スポットでの最速地点は、auのAndroidが高松「高松空港」で記録した87.97Mbps。ドコモの最速地点はAndroid端末で金沢「堅町ストリート」の74.80Mbps、ソフトバンクの最速地点がiPhoneで金沢「香林坊109」の66.37Mbpsだった。

全調査スポットのダウンロード平均スピードの結果を10Mbpsごとに6段階に区分けし、各携帯キャリアの通信速度の分布を見てみると、20Mbps以上のダウンロード平均スピードが出た調査スポット数は、ソフトバンクのAndroid端末が最も多く95ヵ所中78ヵ所(82.1%)で、以下、ソフトバンクのiPhoneが72ヵ所(75.8%)、ドコモのAndroid端末が65ヵ所(68.4%)、ドコモのiPhoneが59ヵ所(62.1%)で続いた。

全国主要14都市95箇所のダウンロード平均スピード 資料:MMD研究所

キャリアごとに分布を見てみると、ドコモはAndroid端末、iPhoneともに「20以上30Mbps未満」の調査スポットが最も多く、いずれも31ヵ所で32.6%だった。auは、Android端末が「20以上30Mbps未満」が多く29ヵ所で30.5%、iPhoneは「10以上20Mbps未満」が最も多く42ヵ所で44.2%だった。ソフトバンクはAndroid端末が「20以上30Mbps未満」が多く33ヵ所で34.7%、iPhoneが「30以上40Mbps未満」で最も多く28ヵ所で29.5%だった。

ダウンロード平均スピード分布 資料:MMD研究所