Microchip Technologyは6月3日、USB Power Delivery(UPD)コントローラ「UPD100X」ファミリを発表した。
同製品は、1本のUSBケーブルでデータ転送と電力供給を可能にする業界標準のUSB Power DeliveryおよびBattery Chargingプロトコルに対応する。USB Power Deliveryのプロトコルを使うことにより、1つのUSBポートからUSB 2.0の40倍に相当する最大100Wの電力の供給が可能になり、この100Wまでの電力をバッテリ急速充電とシステム電源に動的に割り当てることができる。
「UPD1001」は、5つのUSB-IF標準UPDプロファイルと25のUPDプロトコルに準拠したプロファイルの合計30種類のプロファイルを1チップでサポートしており、柔軟な設定が可能。このため、個々のアプリケーションに最適なプロファイルを選ぶことができる。「UPD1001」は、2本のコンフィグレーションセレクトピンのストラップオプションに従って簡単に多数の設定が可能。また、十分な容量を確保したワンタイムプログラマブルメモリを内蔵しているため、外付けメモリを使わずにシステムをカスタマイズできる。
ターゲットとして、ノートPC、プリンタとそのアクセサリ、ドッキングステーション、モバイル機器、充電器などのコンシューマ市場、コンピュータやハンドヘルド機器などの産業市場、ヘッドユニット、ブレークアウトボックス、USBバッテリ充電器などの車載市場を挙げている。
なお、パッケージは、32ピンQFN、および28ピンTSSOP。すでにサンプル出荷を開始している。受注は1万個単位で、量産は7月開始の予定。また、「UPD1001」を使った開発向けに評価用キット「EVB-UPD1001」の提供も開始している。