シーメンスPLMソフトウェアのCEO兼プレジデントを務めるChuck Grindstaff氏 |
シーメンスPLMソフトウェアは5月29日、都内で開催したプライベートイベント「Siemens PLM Connection Japan 2014」に合わせて記者会見を開き、同社CEO兼プレジデントのチャック・グラインドスタッフ(Chuck Grindstaff)氏が同社の現状や今後の方向性についての説明を行った。
同氏は「我々が提供するソリューションは顧客がイノベーションを起こす手助けをするもの」とし、それぞれの分野で活躍する顧客が、各市場の中において、適切な製品アイデアを掲げ、そうして作られた製品を高品質化するための手助けを行うために存在していることを強調した。
中でもPLMには、意思決定を行う人たちに向け、エンタープライズ関連の各種ツールから得られる情報を収集し、PLMと組み合わせて提供することで、さまざまな分析を可能とし、それにより、よりよい意思決定の手助けを行うという役割が求められるようになってきており、そうした意思決定の場で生じる、さまざまな分野にまたがる質問に対して、一貫したデータの表示をあらゆる面で活用することが必要となるとする。
そうした中、先進各国では次世代ものづくりに向けた取り組みが進められている。例えばドイツでは、2011年から政府が「インダストリー4.0(Industrie 4.0)」と呼ぶ技術政策を推進している。「この取り組みはハードウェアの中に人の意志のようなインテリジェント性を組み込もうというもので、これにより、よりインテリジェントな工場を実現したり、機器連携の高効率化を図ることを可能とする。シーメンスとしても、ハードウェアという下位レイヤからPLMという上位レイヤまですべてのレイヤに対してグループ全体で対応を進めている」(同)とのことで、こうした取り組みがますます高まる顧客の複雑性への対応を可能とするとしており、5年後にはロボットのインテリジェント性が向上し、さまざまなセンサによる動的検出や、視覚化などが進むとの予測を示し、そうした次のレベルの競争優位性を顧客が実現するための手助けをシーメンス全体として実現していき、その中でシーメンスPLMソフトウェアとして、ソフトウェア全般をカバーしていく方針とした。