情報処理推進機構(IPA)とソフトウェア高信頼化センター(SEC)は5月30日「先進的な設計・検証技術の適用事例報告書 2013年度版」を公開した。
IPA/SECは、ソフトウェア高信頼化の活動の一環として、ソフトウェア開発における先進的な取組み事例を調査・収集しており、これらの事例を広く紹介・共有することで、国内のソフトウェア開発水準の向上や、製品・システム利用者の安全・安心につなげることを目的に調査結果を公表している。
同書は、さまざま業界にわたる事例のうち、実際の開発現場で効果が得られるような工夫がされているものを収録。特に、ソフトウェア開発プロセスのうち、最近開発手法が充実してきた「設計」「検証」の工程に着目して事例を取りまとめている。
収録事例および事例提供元は以下のとおり。
設計事項
No. | 標題 | 事例提供元 |
---|---|---|
A-1 | アシュアランス技術を用いた鉄道信号の革新 | JR東日本 |
A-2 | XDDP導入による派生開発の品質改善とその効果 | 日立産業制御ソリューションズ |
A-3 | 組込み系の利用品質における「HMI品質メトリクス」開発と適用事例 | U'eyes Design |
A-4 | 要件定義段階における信頼性向上の取り組み事例紹介 | ビッグローブ |
A-5 | 要件定義の品質向上に向けた取り組み | 富士通 |
A-6 | ジェネレータツールを利用した高信頼開発、高速開発の実践 | 市進ホールディングス |
A-7 | 設計工程におけるTERASOLUNA DSの適用 | NTTデータ |
A-8 | Grails/Groovyの適用推進 | NTTソフトウェア |
A-9 | 個人依存開発から組織的開発への移行事例 | 三菱電機メカトロニクスソフトウエア |
A-10 | MBSEによる双腕作業ロボット動作実行系のコンセプト設計 | 産業技術総合研究所 |
A-11 | 仕様記述言語 VDM++ を用いたシステムの仕様の記述 | フェリカネットワークス |
A-12 | 車載ECU開発における上流工程での品質確保 | 東芝情報システム |
A-13 | 独自開発したモデル駆動開発プロダクトラインエンジニアリングの実践 | デンソー |
検証事例
No. | 標題 | 事例提供元 |
---|---|---|
B-1 | 宇宙システムにおける上流工程仕様の妥当性確認技術 | JAXA |
B-2 | 鉄道の機能安全(RAMS)認証支援のためのセーフティケース | 産業技術総合研究所 |
B-3 | 非機能要求グレードの大学ポータルサービスへの適用 | 名古屋大学 |
B-4 | 冗長構成システム(クラウド等)の耐故障性に対する検証技術 | 富士通コンピュータテクノロジーズ |
B-5 | 単体ランダムテスト実行/可視化ツール "Jvis" の適用事例 | 宮崎大学 |
B-6 | 要求仕様明確化のための仕様記述技術(USDM)活用事例 | ベリサーブ |
B-7 | 形式手法を用いたセキュリティ検証 | アーク・システム・ソリューションズ |
B-8 | 形式仕様記述手法を用いた高信頼性を達成するテスト手法とその実践 | フェリカネットワークス |
B-9 | Orthogonal Defect Classification分析による欠陥除去と品質の成熟度可視化 | オリンパスソフトウェアテクノロジー |
B-10 | モデル検査の適用による上流工程での設計誤りの発見 | 東芝 |
B-11 | 上流工程の要求を効率的に閉ループシミュレーションする次世代SILSの開発 | トヨタ自動車 |