あなたの会社はミーティングが多い方か、少ない方か? チームやグループが顔を合わせて課題を洗い出し、戦略を練ったり、報告するミーティングは、直接生産には関係ないが重要なものだ。

だからこそ、私たちは各自の仕事を中断して会議室でテーブルを囲むわけだが、ミーティングといってもやり方はさまざまだ。

様々なやり方があるのは皆の分かるところだが、限られた人間が集まって密室で行われていることだけに、他の会社の人がどんな方法があるのか知ることは少ない。

Incの記事「トップ幹部はこんな風に会議をすすめている(原題:9 Tricks Elon Musk, Jeff Bezos and Other Top Execs Use to Run Meetings)」では、TeslaとSpace XのCEOを務めるElon Musk氏、Amazon創業者兼CEOのJeff Bezos氏などの有名な幹部の会議スタイルを取り上げたものだ。その中からいくつかみてみよう。

GoogleのPage氏:ミーティングは必要ないかも・・・

GoogleのCEOであるLarry Page氏は、従業員にミーティングの効率をアップするために、ポイントを整理してメールをしているとのことだ。

そのメールでPage氏はミーティングの際に「意志決定者」を決めて、何らかの判断を出すように求めているという。

一方で、ミーティングをしなくても意志決定を行って良いときがあるとも考えており、意志決定の前にミーティングを開かなければならない理由がある場合は、すぐさまミーティングを開くように、と伝えているという。

さすがGoogle、「1にスピード、2にスピード」である。

AmazonのBezos氏:"Google"は不要? とにかく意見を戦わせよ

AmazonのJeff Bezos氏は、「全員が合意に達する」「コンセンサスを得られる」といった円満さをミーティングには望んでいないようだ。

「リーダーは意志決定を疑い、その意味を問い続けるべきだ。たとえそれがチームの雰囲気を悪くしてしまったり、消耗させるものだったとしても。その場の一体化を優先して意志決定を犠牲にしてはならない。そして意志決定がなされたら、完全にコミットしなければならない」というのがBezos氏の考え方。

コンセンサスにこだわりが強い日本とは真逆といえそうだが、こうした思考論はいかがだろうか。

FacebookのSandberg氏:アジェンダありき

FacebookのCOO、Sheryl Sandberg氏は、その日の議題とアクションポイントを書き出してから会議に挑むという。

会議中は書かれている項目について1つ1つ話を進め、終わったら線を引いて消すのだという。女性らしいきちっとした面が出ているといえそうだ。

Yahoo!のMayer氏:

同じく女性のYahoo!のCEO、Marissa Meyer氏、プロダクトマネージャーなどに対し、戦略を徹底的に問いつめることで知られているようだ。

「どうやって調べたのか」「リサーチの方法は?」「裏付けはあるのか?」などの質問をどんどんと投げてくるという。スタンフォード大学でコンピュータサイエンスを専攻していただけあって、Mayer氏は、極端なデータ重視でも知られている。

EvernoteのLibin氏:専門外のミーティングに出席を

EvernoteのCEO、Phil Libin氏は会議に直接関係ない人を1人呼ぶのだそうだ。同社は社内でOfficer Training(責任者トレーニング)というプログラムを設けており、この一環ともいえる。

狙いは、自分の担当分野ではないところでどんなことが起こっているのかを知ることで、会社の状態をよく知ってもらうということにあるそうだ。

参加した人は単に傍観するのではなく、質問が許されているという。他の部門の課題や方向性を知ったり、これは自分たちの部門の計画立案にあたって役立つことが多そうだ。

TeslaのMusk氏:参加者は周到な準備を

TeslaとSpace Xの2社のCEOを務め、そのほかにもSolarCityの会長とさまざまな顔を持つElon Musk氏、超多忙だけあって、会議の参加者にはしっかりと準備することを求めるという。

Musk氏の企業で働く人が匿名で明かしたところによると、「Musk氏と会うときは準備をしていなければならない」と述べている。