Vice Media Japanは、未完の大作『DUNE』の制作にせまるドキュメンタリー映画『ホドロフスキーのDUNE』公開にあわせ、貴重な資料を公開する企画展「アレハンドロ・ホドロフスキー展『芸術に許可が必要だと?』」を開催する。会期は6月14日~6月30日。会場は、東京都・渋谷のパルコ ギャラリーX。入場無料。
同展は、6月14日より公開されるドキュメンタリー映画『ホドロフスキーのDUNE』の中でたびたび登場する、未完の大作映画『DUNE』のストーリーボード集を展示する。この本には、先頃亡くなった映画『エイリアン』のH.R.ギーガーによるデザイン画や、フランスのコミック作家・メビウスによる壮大な絵コンテが収録されている。
また、20冊ほど制作されたこのストーリーボード集はほとんど現存しておらず、当時確認できていたのはアレハンドロ・ホドロフスキー監督ら関係者が所有する2冊のみだと、同映画の監督であるフランク・パヴィッチ監督が東京国際映画祭のティーチインにて明かした。そして、10年前にeBayにて出品されたこの貴重な資料を日本人が落札したという情報も同時に語られたことから、この映画の配給であるアップリンクとパルコが、この資料の所有者を探している旨を呼びかけた。それに応じる形で所有者の前田道一氏が名乗りを上げ、展示のための貸出を快諾したことから、今回の企画展が実現したということだ。
なお、映画『ホドロフスキーのDUNE』は、メビウス、ギーガー、ダン・オバノン、サルバドール・ダリ、ミック・ジャガー、ピンク・フロイドら豪華なメンバーを配し、アレハンドロ・ホドロフスキー監督が映画化に挑んだものの、完成しなかったことで知られる幻の作品『DUNE』に迫るドキュメンタリー。ホドロフスキー版『DUNE』は、未完の大作ながら、『エイリアン』や『スター・ウォーズ』や『ブレード・ランナー』などのSF映画に多大なる影響を与えたと言われている。同作品では、その製作過程を、ホドロフスキー監督、プロデューサーのミシェル・セドゥー、ギーガー、ニコラス・ウィンディング・レフン監督らのインタビューと、膨大なデザイン画や絵コンテなどの資料でつづるものとなっている。