IDC Japanは5月29日、2014年2月に実施した「2014年 国内クライアント仮想化導入効果に関する実態調査」の結果を発表した。
同調査は、情報システム部門に勤めている人を対象に、クライアント仮想化技術の導入効果に焦点を当てて分析したもの。導入者と未導入者の間でワークスタイル拡大に対する影響、管理する端末の台数、管理要員の人数や端末の再配布期間等の比較を行い、導入者に対してクライアント仮想化端末と非クライアント仮想化端末を比較した評価についても分析している。
ワークスタイル拡大として、PC持ち出し、在宅勤務、BYOD(Bring Your Own Device)を取り上げ、クライアント仮想化の導入者と未導入者で実施率を比較したところ、導入者のほうが未導入者よりもそれぞれ28.4ポイント、32.5ポイント、36.0ポイント高く、クライアント仮想化がワークスタイルの拡大に貢献していることがわかった。
クライアント仮想化の導入により、クライアント端末の管理業務工数が減少したという人は80.6%でした。この減少した業務は、情報・IT戦略の企画(11.3%)と自社用情報システムやサービスの開発(14.9%)といった付加価値の高い業務へ転換されていることが明らかになった。
加えて、TCO(Total Cost of Ownership)、BCP(Business Continuity Planning)、節電効果などの項目でも、クライアント仮想化の導入効果が高いことが示されているという。
同社では、「クライアント仮想化は技術の完成度が年々高まっており、さまざまな評価観点における高い導入効果が実証されている。特に、ワークスタイル拡大において大きな促進効果があることは注目すべきこと」と分析している。