日立製作所は5月29日、植物工場内の生育環境のデータや栽培設備の制御データを収集してリアルタイムで視覚化するとともに、遠隔による生育環境や栽培設備の制御を可能にする「植物工場生産支援クラウドサービス」の提供を開始したと発表した。

同サービスは、植物工場内の光、温度、湿度、二酸化炭素濃度、養分、水分などの生育環境のデータや、細霧冷房や養液ポンプなどの栽培設備の制御データを、各種のセンサー機器から、データ収集・制御装置「Farm Gate Way装置」に収集し、データセンター上のデータ収集・蓄積・配信基盤を経由して、リアルタイムでモニター画面に表示するとともに、生育環境のデータを収集するセンサー機器や、栽培設備の設定値の制御を遠隔で指示することができる。

収集したすべてのデータをデータベースに蓄積し、BI(Business Intelligence)ツールを活用して分析、評価することで、生産管理や経営視点での意思決定を支援する。

「植物工場生産支援クラウドサービス」の概要

同サービスは、グランパが開発したグランパドームに採用されており、各ドームへのサービス提供を順次開始している。

グランパドームでは、同サービスを活用することで、生育環境や栽培設備に関する約1,000項目のデータを1分ごとに収集し、遠隔地にある拠点のモニター画面でリアルタイムに確認し、生育環境のデータが適正な水準で推移するように栽培設備を一括制御することが可能となり、効率的な稼働状況管理を実現した。

価格は、標準構成が月額1万8,000円となっている。