Fluke Networksの日本法人であるTFF フルークは5月27日、光ファイバ配線の試験時間を約5秒と、従来より1/2に短縮させたOTDR認証テスタ「OptiFiber Pro OTDR 2」を発表した。5月29日より発売する。
同製品は、光ファイバネットワークの不良解析と認証試験の両方を行うことができるコンパクトで使いやすいOTDR(光パルス試験器)である。新たなSmartLoop OTDR機能により、これまで時間と手間のかかった双方向の光ファイバ配線試験を、1回の操作で2本の光ファイバリンクの双方向試験を行える。双方向試験をするために、光ファイバ配線の遠端までテスタを持ち運ぶ必要がなくなった他、2芯光ファイバ配線試験時間を50%短縮させた。
さらに、トレース時間が1波長の自動テストで約5秒、クイックテストで最短2秒と高速なのに加え、スマートフォンタイプのユーザーインタフェース、自動DataCenter(データセンター)設定機能などを搭載している。また、コネクタの過密化に伴うラック内配線の短縮化が進むデータセンターでの試験にも対応できるように、マルチモード(MM)でのイベントデッドゾーンは0.5mを実現し、その操作性の良さから、より正確な障害箇所の特定が行えるので、時間と作業コストを削減できる。
また、クラウドサービスの普及時代を迎えて、増大する光ファイバ配線の、煩雑な認証作業のコスト削減の要求に応えるため、タッチパネル操作と多様な自動設定機能を搭載し、作業効率を向上させている。さらに、プロジェクトの進捗確認が容易となるプロジェクト管理ツールも内蔵されており、複数作業者間でのツールの共通利用によるコスト削減や、無償提供のケーブルテスト管理ソフトウェア「LinkWare」により、レポート作成やテスト結果の容易な統合が迅速に行えるので、ワークフロー管理の負担軽減にもつながるという。
この他、「OptiFiber Pro OTDR 2」の提供開始に合わせ、業界規格に基づく端面検査の自動合否判定時間をわずか2秒以下に短縮した光ファイバ端面検査ツール「FI-7000 FiberInspector Pro」や、シングルモードMPO配線用に設計された光ロステスタ「シングルモード MultiFiber Pro」も同時に提供を開始した。これらにより、光ファイバ認証試験、端面検査さらにトラブルシューティングにおいて敷設工事およびネットワークインフラ運用管理のトータルな省力化が可能となる。その結果、データセンターや大規模企業ネットワークの現場技術者の生産性の大幅アップと光ファイバネットワークの信頼性をさらに高めることができる。
なお、「OptiFiber Pro OTDR 2」の価格は93万円(税抜き)から。初年度で100台の販売を目指している。