日本HPは5月27日は、データセンター向けシャーシ型L3スイッチ「HP FlexFabric 12518E Switch」および「HP FlexFabric 12508E Switch」、IEEE802.11ac対応無線アクセスポイント「HP 560 802.11ac Dual Radio Access Point」、SDN対応アプリケーション「HP Network Optimizer SDN Application for Microsoft Lync」、「HP Network Protector SDN Application」を発表した。
「HP FlexFabric 12518E Switch」、「HP FlexFabric 12508E Switch」は、データセンター向けのシャーシ型L3スイッチ「HP 12500 Switchシリーズ」の新モデルで、10Gbpsおよび40G bpsそして、将来的には100Gbpsイーサネットに対応する。「HP FlexFabric 12518E Switch」は18スロットモデルで、価格は5,646万円(税別)~、「HP FlexFabric 12508E Switch」は8スロットモデルで、価格は3,131万6,000円(税別)~。
これらはシャーシ、MPU、内部バスを構成するSwitching Fabricモジュールを一新し、スイッチング性能を75%増強。「HP FlexFabric 12518E Switch」では、40Gを最大288ポート、10Gを最大864ポートを実装可能で、いずれもOpenFlow 1.3に対応する。
「HP 560 802.11ac Dual Radio Access Point」は、企業向けの無線LANアクセスポイントで、IEEE802.11acのほか、IEEE802.11a/n(5GHz)、802.11b/g/n(2.4GHz)に対応する。Wi-Fi ClearConnect機能により無線干渉源を特定し、電波出力を自動的に調整、チャネルの変更が可能だ。また、侵入検出機能を備える包括的な無線LANセキュリティ(WIPS)により、脅威から保護する。さらに、今後のバージョンアップでOpenFlowに対応可能となっている。OpenFlowに対応することで、コマンドラインに頼ることなく、ユーザーごとの優先度制御が可能になるという。「HP 560 802.11ac Dual Radio Access Point」の価格は17万8,000円(税別)。
SDN対応アプリケーション
「HP Network Optimizer SDN Application for Microsoft Lync」は、「Microsoft Lync」と「HP VAN SDNコントローラー」が連携する製品で、Microsoft Lync利用時のQoSの自動化を行う。「HP VAN SDNコントローラー」上で動作し、Microsoft Lyncの利用開始を検知すると、Microsoft Lyncを利用しているOpenFlow対応のエッジスイッチに対して、QoSのDSCP(Differentiated Services Code Point)値の変更を指示する。価格は50万円(税別)~。
「HP Network Protector SDN Application」は、出口対策向けのセキュリティソフトウェア。マルウェアに感染された端末がエッジ側のスイッチに接続された場合、データ送信先をチェックし、情報漏えいの恐れがあるサイトの場合は、OpenFlowのしくみを利用してフローティングテーブル書き換え、送信を拒否する。悪質なサイトかどうかの判定は同社が提供する「Reputation DV」との連携により実現する。
ホワイトリスト、ブラックリストの個別設定、VLAN/エンドポイント単位での感染状況の可視化、メールでの管理者への通知機能も備えている。価格は25万円(税別)~。
日本HP エンタープライズグループ事業統括 HPネットワーク事業統括本部 事業統括本部長 山口太氏は、「HPのネットワーク事業は非常に好調で、マーケット市場の伸びに対して数倍というレベルではなく、それ以上の大きな伸びがある。現在のネットワークは、アプリケーションの要求に十分に応えきれておらず、アプリケーションの要求に対して、リソースが過剰であったり、不足したりしている。これに対して、SDNが革新をもたらし、アプリケーションと整合が取れるネットワークを提供できる。SDNの構成要素であるインフラストラクチャー層、コントロール層、アプリケーション層すべての層に製品を投入していくのがHPの考えだ。今後はポートフォリオ拡充し、日本でも積極的に投資を行っていきたい」と述べた。