キヤノンシステムアンドサポートは5月27日、クラウド型幼稚園業務支援システムの新メニュー「コミュニケーション&なび パッケージプラン」の販売を開始したと発表した。

コミュニケーション&なびは、テクノクラフトが開発を手がける幼稚園向けのクラウドサービス。同社 代表取締役の栂坂昌業氏が代表を兼務する学校法人 神宮学院などで実際に利用しているシステムをベースに、必要な機能をパッケージ化して2011年から外販している。

コミュニケーション&なびのトップ画面。ITに不慣れな先生でも抵抗なく操作できるよう、ビジュアルなデザインになっている

コミュニケーション&なびでは、幼稚園の職員が利用する業務システムに加えて、保護者向けのiOS/Androidアプリ、Web/フィーチャーフォンサイトも提供している。保護者はアプリから、園児の欠席やバス送迎のキャンセルを伝えたり、送迎バスの現在地を地図上で確認したりすることが可能。バス送迎の機能に関してはアラート機能も用意されており、例えば「送迎バスが2つ前のバス停に着いたら通知する」といったことが可能で、タイミングを合わせてバス停に向かうことができる。

バスの運行状況を知らせる画面(幼稚園向けのもの)

コミュニケーション&なびは、業務アプリケーションとして以下のような機能を備えている。

  • 名簿センター : ユーザー情報を管理する機能。園児、保護者、先生の名前や連絡先を登録できる。クラス換えに対応した機能も用意されている
  • 連絡なび : 一斉メール配信システム。学年別、クラス別、グループ別、個人宛に対応している。開封確認、アンケート機能なども搭載している。
  • 出欠預かりなび : 園児の出欠管理システム。保護者からは、アプリやメールで連絡を受け付けられるため、電話連絡の場合と異なり、24時間の受付が可能。預かり保育に対応した機能も用意されている。また、保護者から受け付けた情報は自動集計されて「奇跡の点呼表」と呼ばれるリストを自動生成する。
  • バスなび : 幼稚園バスの運行管理システム。バスの現在地情報を保護者に通知する機能も備える。出欠預かりなびの情報を基に、乗車園児の「奇跡の点呼表」も自動生成される。
  • 写真コレなび : 写真のインターネット販売システム。保護者はインターネット経由で園児の写真を閲覧、購入できる。
  • 絵本ドコなび : 絵本の蔵書管理システム。保護者への絵本の貸出、返却を管理できる。

出欠預かりなびの画面(クリックで拡大)

連絡なびの画面(クリックで拡大)

今回発表されたパッケージプランは、上記のうち「連絡なび」、「バスなび」、「出欠預かりなび」の基本機能3つをセットにして安価に提供するプラン。通常、バスなびは幼稚園が運行するバスの台数に、出欠預かりなびは園児の人数に応じて課金される体系になっているが、今回のパッケージではバス台数/人数が無制限で月額21800円の定額で利用できる。

テクノクラフト 木村紗矢香氏は、バスを2台以上抱えるような規模の幼稚園では割安になると説明。「バス2台、園児200人と想定すると、通常は月額26000円になるので、1ヶ月あたり4200円抑えられる計算」と価格メリットを強調した。

続けて、木村氏は、コミュニケーション&なびにより、幼稚園の先生の負担は大幅に減らせるともコメント。「特に出欠連絡に対する電話応対は負担が大きいし、それをリスト化して先生方やバスの運転手さんと共有するのも決して楽な作業ではない。コミュニケーション&なびを導入するとそれらの作業が自動化されるので、先生は園児の育成指導に専念できる」と、現場で喜ばれるシステムであることを説明した。

なお、コミュニケーション&なびの販売/サポートを担うキヤノンシステムアンドサポートは、中堅中小企業向けソリューションを提供する企業。コミュニケーション&なびでは、販売から導入/運用サポートまでを行う。全国に200の拠点を構え、各地の幼稚園を現場でサポートしていく体制が整っているという。