富士通は5月27日、愛知医科大学病院の新病院向け外来患者案内システムを構築し、5月9日の新病院開院と同時に本システムの運用を開始したと発表した。

このシステムは、愛知医科大学病院が以前から活用している富士通の電子カルテシステムと無線携帯端末「NAVIT V02」を連携させており、外来患者1人ひとりの当日の診察・検査予定表、待ち人数、診察室や検査室などの行先のほか、病院からのメッセージも配信できる。

無線携帯端末「NAVIT V02」

外来患者は、「NAVIT」自動貸出装置で「NAVIT」を受け取り、院内で「NAVIT」を携行することにより、診察室の椅子で長い時間待つ必要が無くなり、院内の共通待合ロビーや健康情報室、カフェ、レストランなどで待ち時間を過ごすことができる。

「NAVIT」は、重さ約139g、はがきサイズ(146×96.5mm)。5インチの高解像度電子ペーパーが搭載され、行先や待ち人数などの定型メッセージのほか、外来患者1人ひとりの診察や検査の内容に沿ったお知らせや患者へのメッセージなどをスタッフが自由に入力し、送信することができる。

端末上への外来患者の識別バーコード表示を実現し、検査受付や会計受付のスタッフは、外来患者から「NAVIT」を受け取り、外来患者の氏名を確認した上で、「NAVIT」に表示される識別バーコードを電子カルテシステムのバーコードリーダーにかざすだけで、検査の受付や会計受付ができる。

システム概要

愛知医科大学病院では、外来患者への「NAVIT」貸出業務負荷を軽減するため、再診受付機能を備えた「NAVIT」自動貸出装置を導入。外来患者は、初診時は窓口で、初診手続きと合わせて「NAVIT」を受け取るが、再診時は「NAVIT」自動貸出装置で自動受付を行うと、「NAVIT」が出てくる。

院内には富士通独自の無線通信方式FBStarと無線ネットワークの構築技術により、病院内外のWi-Fi無線が混在する環境でも円滑な通信を実現しているという。